近代日本洋画の魅惑の女性像

―モネ・印象派旗挙げの前後―

 

の 感想文 201210

 

 

 

藤島武二の作品が出ていると知ったので行けたら行こうと思っていた展覧会。

最終日になってしまいましたが、行ってよかった。

 

入ってすぐ目を引いたのは浅井忠の水彩画。

浅井忠「垂水の浜」1903

浅井忠「海辺漁夫」1906

少し乾いた感じと、海だけど日差しがなぜか弱めな感じ。

 

そして、おおっ これはいい と思って足を止めて名前を見たら、藤島武二。

 

藤島武二「大王崎」 1932

本展のベスト。

紫がいい。

 

藤島武二「室戸遠望」 1935

これも、目を引いた。おおっとおもった。夏。はっきりと濃い。強い。

 

武二は1点だけかと思っていたので嬉しい誤算。

 

クロード・モネ「サン=シメオン農場の道」1864

クロード・モネ「モンソー公園」1876

どちらも空の色がはっとする美しさ。

 

梅原龍三郎「南仏カンヌ」1965

これが許されるのは晩年だからかなー という気がしないでもない。

 

梅原龍三郎「薔薇図」1969

花の絵は他にもありましたが、晩年のこの作品がいい。

画面が充実している。下手に丁寧に描いていないのが、いい。

 

須田寿「太陽のある村」1978

いいと思ったのにもうどんな絵だったか思い出せない。ああ。

こういうとき、図録があれば、と思わないでもない。

でも、いいと思った記憶が、あまり再現性のよくない図録の絵で上書きされてしまうのはなあ。

なんだかいやだ。

うーん。

 

熊谷守一「野草」1972

名前しか知らなかったけど、ああなるほど、ちょっと好き。

 

岸田劉生「四時競甘」1926

この掛け軸は思わず見てしまう。力を感じる。

 

岸田劉生「麗子六歳之像」1919

これは木炭と水彩。劉生の絵では、私はあまり見たことがなかったので、新鮮でした。

 

岸田劉生「二人麗子図(童女飾髪図)1922

麗子だ。二人とも麗子にしてしまう劉生。

 

藤島武二「幸ある朝」 1908年(明治41

花とかスカートとか、タッチは武二、好きな武二。

大きい絵ですがそれほどいいと思わなかった。一応目当ての絵でしたが。

ただ、この人の描く女性は、やっぱりいいですね。

 

山下新太郎「読書の後」 1908年(明治41

本展の女性像の中では一番かな。

 

オーギュスト・ルノワール「静物」(制作年不詳)

その人の作ったものにはその人の思想が現れる。

世界に、美しいものを提供。

この世界にそれがないから? 足りないからかな。

 

坂本繁二郎「箱」1961

色のせいでしょうか。トーンかな。透け感か。

馬のイメージしかない人でしたが、馬より箱。遥かに箱。

繁二郎の箱、もっと見てみたいなあ。

 

香月泰男「ドリルを持つ人」1963

油絵だからこそ可能なタッチ。構図のシンプルさ。少し暗めだけど軽さもある。いい。

 

光の反射と、ガラスの継ぎ目で見づらいことが残念でした。

  

 

展示作品目録のほか、画家の略歴が記載された紙を頂きました。

気になる画家がまた増えたので、後で見返すことがあるかも。

 

 

 

グッズなどについて。

 

受付わきにちょこっと置いてあります。

 

図録。

これまでのものも、入口入ってすぐの休憩所に置いてあって眺められます。

うーむ。やっぱり色が残念。しかたないですが。

 

ポストカード。

いちばんいいと思った「大王崎」はなかった。

あっても色次第なのですが。

 

 

 

混雑状況報告。

 

最終日、雨の日曜日、1516:20

2部屋の展示室と休憩所、けっこう人がいましたよ。

5周ぐらい。

 

 2012/09/23訪問 

  

 

 このページの画像はすべて、埴子が撮影したものです。

  2012/09/28up

 

 

会場|泉屋博古館分館(東京)

会期|201277日(土)〜923日(日)

休館日|月曜日

開館時間|午前10時→午後4時半 (ただし、入館受付終了は午後4時)

入館料|一般520円 高大学生310円 中学生以下無料

 

  

 

 

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総合文化展

 

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