渡辺好明遺作展

光ではかられた時

 

の 感想文 201215

 

舞台は

東京藝術大学大学美術館の陳列館

 

 

 

『自現』シリーズ、『Strappo aus einer Wand(1984)、『時の刻印』シリーズ

網膜に脳裡に繰り返し現れるパターン。

それは点によって表された円。

円を追いかける円は、円筒をつくる。

 

ちなみに埴子の本展一番は『Strappo aus einer Wand(1984)

色のせいかな。色の組み合わせ。

フレスコってこういうのなのね。

質感のせいかも。

 

 

幾何学形状に並べられ燃やされた蝋燭。

 

燃えて、露出した芯と溶けた蝋は花を思わせます。

白と黒のエロス。

火遊びのあと。

南国の花。

もしくはその花を顕微鏡で見たところ。

 

階段を上ると、2階の展示室の入口には胡蝶蘭が飾ってありました。

幾何学というのはそもそも自然から導き出されたもの、と気付かされる。

 

ところで、蝋燭の芯っていうのは真っすぐには入っていないのね。

まじまじ見たことなかったなあ。

 

 

2つの線分』#1#2

芯同士が向かい合っている#1

芯同士がそむき合っている#2

#2のほうが、完全燃焼率は高い。

そりゃ当然なんですが。火は蝋を求めて向かい合う。

 

すべての蝋燭を完全燃焼させるって難しいのね。

 

 

『トーラス』

蝋燭で作られた円。その円で作られた2つの円。

どの円の中央も空洞を持つ。そしてどの円も厚みを持つ。

よって円筒。

 

円筒は究極の形。そして埴輪の基本形。

ここにも埴輪。

埴輪がいっぱい。

 

強引でしょうか。

でもそもそも蝋燭自体が円筒。

 

 

そして図録を見ていたら、なんと、渡辺氏は芝山の古墳の上で展示をなさっていたのね。

1998年 「芝山野外アート展」芝山町殿塚・姫塚 『光ではかられた時 ―水鏡―』)

あの芝山で。(参考 埴輪のいる博物館 千葉編

 

なんというリンク。呼び合ったか。呼ばれたか。

 

 

映像は白黒で、火が際立つ。

 

光というより火か炎。

 

火時計はスクリーンの中 不帰の人

 

 

 

 

図録。

立派できれいな図録。

それを入館時に無料で頂きました。ありがとうございました。

 

ろうそくの作品などは もう少し大きい写真があれば とちょっと思いました。

 

思ったけど言わない

ぜいたくを言ってはいけないわ

 

書いちゃったけど。

 

 

 

混雑状況報告。

最終日の金曜日、1516

 

なかなか盛況。

作品が見づらいほどではなかったです。

 

映像の前の椅子は、最前列は空いていましたが見やすいところは埋まっていました。

 

1階と2階の展示室を、それぞれ4周ぐらい。

 

 2012/12/24訪問 

  

 

現代美術 というとどうも

奇抜なだけで魅力が弱い というか持続しない

みたいに思っていましたが

今回の展示はそういう感じを受けませんでした

むしろ

見終わったあと 景色が変わった

景色の見え方が変わった

ような気がしました

 

見るものすべてが美しい とまではいかなかったよジャコメッティ。

参考の読書感想文:ジャコメッティとともに

 

見る というより 感じて考える なのかな

 

そういえば

『清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵会う人みな美しき』 与謝野晶子

 

祇園じゃなくて上野公園ですが

桜はまだまだ先ですが

 

晶子は読み耳会で名前が出てきて思い出しました

 

連想が果てしない

 

ともかく

心が洗われるとはこういうこと と実感しました

 

美しいものは確かにある

と感じてちょっとぼーっとしましたね

 

 

美しい

美しいとは

 

美しいとはこういうことで

 

美しいとはこういうことで

 

美しいとはこういうことで

 

美しいとはこういうことで

 

美しいとは

 

 

 

 

画像は上から順に

上野公園の噴水広場から臨んだ東京国立博物館本館

東京藝術大学大学美術館の陳列館前の飾電燈

 東京国立博物館東洋館と月

東京国立博物館 左に本館 右に東洋館 上に月 手前は梅か

(後記:梅じゃなかったです。ヨシノシダレなる桜でした)

 

撮った順です

 

 

 

ぼーっとしながらトーハクへ向かう埴子

 

この日には続きがある

南九州の古墳文化 の埴輪目撃談

 

 

 

 

 

 このページの画像はすべて、埴子が撮影したものです。

  2012/12/28up

 

 

会場|東京藝術大学大学美術館

会期|2012127日(金) - 1224日(月・祝)

休館日|月曜休館(1224日は開館)

開館時間|午前10時―午後5時(入館は午後430分まで)

入館無料

 

  

 

 

このまえの感想文 201214

ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス展

 

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