企画展「もう一歩」−実篤の詩と書− (武者小路実篤記念館)
と
実篤公園
と
旧武者小路実篤邸
の
感想文 (2013の02)
わたくし埴子は実篤の詩が好き。
ついに到着です。 今ここでは、実篤の詩の企画展を開催中。 実篤は2000編ほど詩を作ったらしいので、私は半分も読めていないでしょう。 読めるものは読んでいるつもりですが。 なにか他に、ここでしか手に入らない資料やここでしか感じ取れないものがあるかも と思って来たのです。 なにかが。
正直言って絵というか画はうまくならない人だなー と思っていました。 奥行きを感じられないのは原画を見ても同じ印象でした。 影をつけられないのは陰より陽に恵まれた性格も関係しているのでしょうか。 しかし50年描き続けた実篤。なにより粘り強さに恵まれた。 晩年の画には、ちょっとはっとさせるような線がありました。 例えばピーマンの線。 もっとも 影のつけ方は最後まで苦手だったらしく、よく見ないと、そもそもピーマンだとわからないが…
実篤の画賛。 実篤は自由。自由に改行。 『仲よ き』 好きだ。狙ってないのにおもしろい。すばらしい。好きだ。
勉強勉強 勉強勉強勉 強勉強 勉 強 勉強勉強勉 強 勉強
文字より画。その結果の一見自由な改行か。 画を描きだしてからは画が中心の生活だったようだし、その思想が改行に表れているのかも。 と思ったのですが。 よく見るとそうでもない。 (ここは改行しなくても済むような。とか、ここよりこっちで改行すれば収まりがいいのに。とか…) とらえきれない独自の美意識。
しかしやはり実篤の画は、画賛あってこそ、でしょう。 この人より画賛のうまい人っているのかしら。
画賛って難しいのでしょうね。 画だけだったらよかったのに、と思ってしまうもの多し。 下手な画賛は画を殺す…
かくいう私も、埴輪の画像に文字を組み合わせていますが…
もちろん、言葉での表現が良ければ、一緒でもいいのよね。 むしろ、言葉での表現が良ければ、画像が引き立てられる。
実篤の画賛のレベルだったらなあ。 目指せ実篤。
実篤は、言葉と画、両方やったからうまいのかしら。
それもよし これもよし だからよし
でも、実篤はやっぱり言葉の人だったと思います。 やっぱり若い時のインプットの量でしょうか。 中年時のアウトプットの量もすごかったようですが。
実篤の手になる書。 これはまた書籍で見たときに思いました。にじんでる。読めない。墨が薄すぎる。 もっと墨をするんだ実篤。いくらなんでもせっかちすぎる。 書を見て笑うってどうなの。
墨が薄い それもいいだろう 誰かを笑わせられる
それでもすずりに穴が開くということは、かなりの数を書いたり描いたりしたのでしょう。
武者小路実篤。 かつて こんな人間がいた。
それだけで、人類にも未来があるのだと信じる理由になります。 自分も居ていいのだと感じられます。
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さて トンネルをくぐって公園と実篤邸へ。
公園。
だーれだ
邸宅。 中は撮影禁止でした。
実篤が毎日画を描いていた部屋。 思っていたより小さな部屋。
すずり。 縄文土器とかひょうたんとか。 柿やかぼちゃは残しておけないからないけれど。 岸田劉生が装丁した全集が置いてありました。 いろんな画家の大型の画集も。
邸宅の入口。
撮影は15時過ぎになってしまったので閉まってます。
池のニジマス、きれいだった。水性絵の具をさっと塗ったような赤が。 ニジマスがきれいなんて初めて思いました。 ちゃんと見ようとして見るのが初めてだったかも。 結構な数いました。 水もきれいでした。湧き水だとのこと。
撮り忘れたけど、撮らなくてよかったかもしれません。
撮れたのはこっち ふきのとう これはこれでかわいいからいいの。
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ちなみに 往路は京王線つつじヶ丘駅から来ました。記念館寄りのほうです。
ところで、この表札の字はなんだか違和感がある… なぜだろうとちょっと考えたら分かりました。 たぶん横書きだからです。 これはこれでいい字ですね。誰の字なのかな。どこかで見たタッチ。中川一政かな。 実篤の字じゃないのは仕方ない。まさか自分の記念館が作られようとは思ってなかったでしょう。
帰路は京王線仙川駅へ 庭園側です |
行ってきた
感じる考える書く
きたきたきた
更にひろがる
行ってよかった
グッズなどについて。詳しくは公式サイト(武者小路実篤記念館)でご覧ください
図録。 特別展『羽の生えた言葉 実篤の詩』の図録と 講演録『人生について』の冊子を頂きました。無料配布。 講演録は読み耳会で読もうかな。
本。 「詩の花びら」第一集と第二集を購入。一冊300円なり。
ポストカード。 今回に限り、色の再現性やら質感やらは二の次です。 入手しました。5種類。もっといろいろありましたよ。 文字だけのはがきでも欲しいと思わせるのはそれが実篤だから。 でも、書が好きな人はまた違う感覚なのかもね。
一番はやはり柿でしょうか。実篤の大好きな柿。そして実篤の詩『柿の賦』。 私も『柿の賦』は暗唱して時々唱えています。 実は埴子、柿そのものは苦手なんだけどさ…
他、シール、飴、チョコレートを入手。
チョコは中のカードの実篤の印が切れちゃってたのが残念。 もうちょっと印刷位置がずれてたらきれいに入ったのになあ。 改良を強く願う。
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混雑状況報告。
ちらほらと。 混んではいませんでしたが、展示室はそう広くないのでがらがらというわけでもありませんでした。
祝日の月曜日、13−15。 じっくり2往復。
2013/02/11訪問 |
このページの画像はすべて、埴子が撮影したものです。 |
2013/02/19up
会場|武者小路実篤記念館 会期|1月26日(土曜日)から3月3日(日曜日) 休館日|月曜日(祝日のときはその翌日)(翌日が祝日のときはその翌日) ※展示室・閲覧室には、休館日のほかに休室日があります。 開館(園)時間|午前9時から午後5時(閲覧は午前10時から午後4時) 入館料|大人:200円 小・中学生:100円
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