文化財保護法制定60周年記念
特別展「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」
の 感想文
会場内を4周か5周。 日本画の3Dを見た。
第1部 序章 「バイヨン寺院 アンコールトム遺跡」 石ににじむ緑。
かつて、とある美術館の通路にこの絵とよく似た絵のポスターが貼ってあり、どうしても欲しくなって手に入れたことがある。 衝撃がよみがえった。
「高句麗古墳壁画 安岳三号墳 王」 「高松塚古墳 西壁 女子群像」 どちらも壁画をスケッチしたものなので、ぱっと見たところ本来の平山郁夫テイストではないが、線は郁夫なのがおもしろい。
第1章 「舎利容器と内容品」 シンプルだが冷たくないシルエットがいい。ふたに描かれた文字らしきものもいい。
第2章 「バーミアン大石仏を偲ぶ」 まず顔なのか。 「破壊されたバーミアン大石仏」 それから身体か。
仏頭が多く出品されていた。 バーミアン大石仏の絵は別として、体のみというものはない。 仏体という言葉はあるにはあるが、頭部も含めた全身を指すらしい。
仏と人を一緒にしていいかは置いておいて、やはり人物は頭すなわち顔なのか。
第3章 「舎利容器」 絵よりシルエット。
第4章 「敦煌鳴沙」 砂が流れ落ちているのか。光を受けているだけか。 近寄りがたいが近づいて見てしまった。 で、よくわからなかった。 でも今にも崩れ落ちそうだと思った。この遺跡は今もまだあるのかなあ。
「菩薩立像幡」 凧のようである。
「垂幕」 形。ライン。しましま。
第5章 「十一面観音龕」 「四面仏」 やはり顔か。
第2部 薬師寺の壁画。 絵を見る前から部屋の中の空気に圧倒される。この部屋だけ違う。
「嘉峪関を行く・中国」 人間の小さいこと。
「高昌故城・中国」 飛び出てきそうというよりも、そこにあるみたい。自分の方が取り込まれる。立っている足の下が砂まじりの土。 土ぼこりを感じるのは光の加減のせいか、岩絵の具の光り方のせいか。 これですね。今回はこれ。
「西方淨土 須弥山」 涼しくなる。風。 ヘリに乗っているのか。谷底に落っこちそうだ。長く見ていられない。
「ナーランダの月・インド」 よかった。好きですね。
大下図。 CGみたい。 こうやって描いているのか。 大下図も迫力。
平山郁夫は水彩の素描の緑、と思っていたが、本展では、それは少なかった。 でもさすがに物足りなさは感じなかったのでした。
仏像の目を集中的に見てみた。 大概は眼球をまるく作っている。 まぶたが厚くてよく見えないものや、まぶたを閉じているものもある。 埴輪の目の方が内側への広がりを持っていると思うのは、私が埴輪びいきだからか。 埴輪びいきのせいとばかりは言えないのではないかと思うのは、やっぱり埴輪びいきだからか。
会場内、というか平成館の中は暑かった。空調のせいか。シルクロードを演出しているわけではないと思うが。
〔おまけ〕 上記の「バイヨン寺院 アンコールトム遺跡」に似ているポスターについて。 色あせてしまったがまだ持っている。 確認したら、「UNESCO SAVE ANGKOR 四面塔 タプローム アンコール遺跡」とある。 確か、ポスターを購入すると、その代金の一部が遺跡保護に使われ、3館くらいの美術館の入館券ももらえる、というものだった。 \1,200くらい。 制作年未詳。 手掛かりとしては、日本ユネスコ協会連盟のページ。ここから推すに1988年ごろか。 「バイヨン寺院 アンコールトム遺跡」は1994年制作とのこと。
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2011/01/22更新
会場|東京国立博物館 平成館 (上野公園) 開館時間|9:30〜17:00(入館は閉館の30分前まで) 入館料|一般1500円(1300円/1200円)、 大学生1200円(1000円/900円)、 高校生900円(700円/600円) 中学生以下無料 *( )内は前売り/20名以上の団体料金
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