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髷 埴輪の男女の見分け方の初歩、髷があったら女子。 人物埴輪の女子は、ほぼ全員が髷を結っています。
つぶし島田、古墳島田などと呼ばれています。 ですが、島田髷は江戸時代に誕生した髪形。 「埴輪髷」のほうがふさわしい名称では?
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こんなかんじ わかる? |
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2011/05/21up
◎ ◎ ◎
埴輪による髷の表現は、
丸みをつけふくらみを表したもの、
隙間までもリアルに再現したもの、
板を乗っけたようなもの、
鍋のふたのようなものなど、
いろいろ。
◎ ◎ ◎
この髷の結い方。
参考文献A(群馬県立歴史博物館友の会編(1996)『図説 はにわの本』東京美術)では
ポニーテールを前後ふたつに割り、それぞれ毛先を頭の方向に丸める。前部は櫛でとめ、後部は紐で結わえる。
参考文献B(若狭 徹(2009)『もっと知りたいはにわの世界』東京美術)では
ポニーテールを、下から上に折り曲げる。重なった髪を、ポニーテールの根元のあたりで束ねる。残りを前に持ってきて、毛先が隠れるように頭の方に丸め、竪櫛を挿す。
やりやすさと、髪のまとまりのよさ(最終的な見栄え)からいって、Bでしょうか。
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頭の上に、壺(箱らしきもののこともある)を乗せている埴輪もあります。
壺が髷に乗っかっている場合と、
壺は髷より上の頭部に乗っていて、髷は後頭部についている場合とがあります。
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発掘時に、髷が失われている埴輪もあります。
頭部ごとない埴輪もあります。
その場合、衣類や持ち物やポーズなど、髪形以外から性別を推測することになりますが、
決定する情報が足りず、性別があやふやな埴輪があるようです。
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20150219修正・追記