葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 埴輪まめ知識 37 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg

壺形埴輪

 

壺形埴輪には、単独の壺と、人物埴輪の持つ壺とがあります。

 

単独の壺は、成形時から底なしの大概の埴輪とは違い、

壺として作った上で、底や胴に穴を開け、焼成したようです。

初期には円筒埴輪の上に乗せられ、後には地面に直置き。

 

壺を持つ人物埴輪は、たいてい女子。

両手で捧げ持ったり頭に乗せたり。

なんにせよ、不安定な壺には支えが欲しい。

 

壺の中身はなんじゃろな。それは目には見えません。

差し出しているのか

ねだっているのか

葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 葉2輪ヨコ.jpg 埴子 作

2012/03/03up

2014/06/23修正・加筆

 

 

穴があいているということは、

壺の中身は穴があっても平気なもの、ということでしょうか。

 

ちなみに、人物埴輪が持っているほうの壺には、底にも胴にも、穴はあいていないようです。

 

 

最初のころの壺形埴輪

 

壺形埴輪のルーツは、吉備地方の弥生墳丘墓で多く出土した特殊壺。

特殊壺は、特殊器台とセットで出土しています。

特殊器台の上に乗せられていたのでしょう。

 

特殊壺のルーツは、

特殊じゃない器台の上に乗せられていた、特殊じゃない壺。

器台がないことには、ちょっと区別できませんね。

 

その壺のルーツは、

器台の上に乗せられていない、普段使いのただの壺、

ということになるのでしょう。

 

壺はいつ生まれたのでしょうね。

そこまでさかのぼるのは大変。

  

最後のころの壺形埴輪

 

埼玉古墳群最後の前方後円墳である中の山古墳(6世紀末-7世紀初め築造)からは、

円筒埴輪は出土せず、「須恵質埴輪壺(すえしつはにわつぼ)」が出土しています。

須恵器のように高温で焼かれたらしく、硬く灰色です。

安定感のある形。丈の詰まった朝顔形円筒埴輪といったところ。

透孔はありますが、突帯はありません。

は、焼成後にくりぬかれたようです。

 

 

壺をきっかけに始まった埴輪は、壺となって終わった。

 

 2014/06/16追記

2014/06/23修正・加筆

 

参考文献

 

近藤義郎(2002)

「吉備考古ライブラリィ8」『楯築弥生墳丘墓』吉備人出版

 

福本 明(2007)

シリーズ「遺跡を学ぶ」034『吉備の弥生大首長墓・楯築弥生墳丘墓』新泉社

 

高田 大輔(2010)

シリーズ「遺跡を学ぶ」073『東日本最大級の埴輪工房・生出塚埴輪窯』新泉社

 

参考サイト

埼玉県立さきたま史跡の博物館

 

 

   

  

考え方によっては、壺形埴輪はもう一種類あります。

壺と円筒埴輪とが一体化した朝顔形円筒埴輪です。

 

しぶとく円筒に乗り続けていたら、

円筒埴輪とくっついてしまった壺。

 

 

 

 

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