特集

西日本の埴輪

−畿内・大王陵古墳の周辺−

於・東京国立博物館

の目撃談 (201417)

 

 

でかい

 

立ちすくむ。

 

駆け寄ることを許さないのは、高さ2mはあろうかという円筒埴輪。

大阪府藤井寺市土師の里遺跡出土。大阪府立近つ飛鳥博物館からの客演。

 

直球ど真ん中の埴輪。円筒。大きな円筒。

つぎ込まれたエネルギーがそのまま伝わってくる。正面から殴られる。

力の塊がここにある。

パワフル。いっそterrible

 

ああやっぱり西に力があったんだなあ。

理屈抜きで納得。

 

大きい円筒は三体。

落ち着いてよく見ると、それぞれに模様がある。

馬とそれに乗る人。

謎の文様。

もうひとつはどんなだったっけ。

 

そして西の埴輪らしい白さ。

西出身でも赤みの強い埴輪も多いが。

 

土師の里遺跡出土の盾形埴輪も大きい。

しかし、盾に何の模様もないとは。

ざっざっ、と柾目がつけられているだけ。

盾なのに。

ひれ突き円筒埴輪に近い感覚なのかな。

でも盾部分は突帯も消されていて、描きやすそうないいキャンバスなのに。

描く暇なかったか。

もっとも、埴輪はシルエット重視だ。

 

猪形埴輪(大阪府藤井寺市青山4号墳出土)も来てます。

蹄と蹴爪がしっかり作られています。

ということは、足を埋めずにそのまま置かれていたのでしょう。

耳も鼻もたてがみも、はっきり分かるように作られています。

どこから見ても猪。間違いようがない。

 

巫女形埴輪(蕃上山古墳出土)も来てます。

白い彼女の頭は西の埴輪らしい丸みを帯びている。

忠実な描写にこだわったのか、おすひにかけた帯が布の端と端に掛け渡され、宙を浮く。

 

ほかはトーハク所蔵のようです。

 

大阪府堺市出土のほうの猪形埴輪。

こちらは以前にお目にかかった。

もちろん猪です。たてがみがあるし、鼻の穴しっかりしてるし。

それにしても面白顔。こういう顔の馬形埴輪もたまにいる。

これを完成品として焼いちゃうんだもんなあ。

 

今回展示されている家形埴輪2体は、東の埴輪とそんなに違わないかも。

共に奈良のもの。

 

前回列島展で見た今城塚古墳出土の家形埴輪は、大きくて手が込んでいて、いかにも西だった。

参考 発掘された日本列島2014 の目撃談

 

改めて

巨大な円筒埴輪を見上げ、立ち尽くす。

立ち尽くしているのは埴輪たちも同じなのだが。 

大きさ高さに打ちのめされて、言葉もない。

 

しかしこの日、カメラを忘れた。

なんとか言葉にしてみよう…

 

結果、以上のとおりです。

 

 

写真ってのは、すごい発明だ。

 

展示期間中にもういちど行けたら、撮影してサイトに載せます。

 

 

  

 

今回の特記事項

 

作品リストはないそうです。

 

東の埴輪がいつもの場所に展示されているので、東西比較によいでしょう。

  

  

 

混雑状況報告。

空いていました。 

3往復ぐらい。

 

 2014/09/19(金)10:30-11:00訪問 

    

 

 

 

いちばん大きい円筒埴輪は埴輪棺らしい

どおりで文様の位置が下すぎると思った

下から三段目

立てようと思ったら埋めしろ部分になりそう

それとも

埴輪の文様は見えなくてもいいのだろうか

 

それよりこの文様はいったい何なのか

なんなの

埴輪の孔に問うてみる

いつか答えが返ってくるのか

 

謎は一つじゃない

これもだ

 

これは馬と馬に乗った人でしょうね

 

 

男子女子 猪二頭 にぎやかだ

 

埴製合子 伝奈良県出土

ぎりぎり見える底の孔

ないことに 意味がある

 

西から東を望む

 

東から西を望む

 

 

後日撮影。

 

文字にせよ、写真にせよ、表現力が必要だ。

 

  

 

平成館は、リニューアルのため2014128()20156月まで閉室するそうです。

 

どうなるのでありましょうか

半年か…

 

魔法の杖で

ちょちょちょちょーい

《玉杖形石製品》

 

なんて

できませんって

《埴輪 盛装の男子》 群馬県藤岡市白石字滝出土

 

待ち遠しいです

 

 

 

 

 このページの画像はすべて、上記館所蔵もしくは展示の作品などを、埴子が撮影したものです。

 

 

会場|東京国立博物館(平成館)

会期|201499日(火) 2014127日(日)

平成26年度考古資料相互貸借事業

   

  

    

 

このまえの目撃談 (201416)

 発掘された日本列島2014 の目撃談

 

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