【特別展】琳派400年記念 琳派と秋の彩り
於・山種美術館
の目撃談 (2015の16)
第1章:琳派の四季
俵屋宗達は、頭を大きく描く傾向があるようだ。 そのせいか、描かれた動物たちに、かわいげがある。
酒井抱一《秋草鶉図》 金屏風、すすきのための黒い月。
酒井抱一《飛雪白鷺図》 飛んでいる白鷺の体勢がおかしいような気がする。 散らされている雪がおもしろいからいいか。
酒井抱一《秋草図》 朝顔も秋の草なのね。 その朝顔が濃い青で描かれている。そして花の中央、というか奥は白い。 朝顔だけ見ると、夜の空の月のよう。 なるほど秋。
鈴木其一《業平東下り図》 業平よりも、馬がよい。
第2章:琳派に学ぶ
荒木十畝《四季花鳥》のうち「秋(林梢文錦)」 左奥の木の幹のにじみがおもしろい。
サイトやパンフでは色が鮮やかで、見てみたい、と思ったのがこれ。 福田平八郎《彩秋》 しかし、展示室では思ったほど映えず。照明のせいかも。
加山又造《満月光》 月に照らされているものを描き、月自体は描かなかったようだ。 なにか、こわい。
小林古径《狗》 たらしこみを用いたイヌの毛皮。 柔らかい感じからして、子犬か。
速水御舟《秋茄子》 ナスの葉の上に、淡い緑のバッタ。 たらしこまれた墨色の葉も淡いのだが、バッタのほうが軽そう。
第3章:秋の彩り この章は琳派ではないらしい。
小茂田青樹《峠路》 ひかれた。
池田遙邨《まっすぐな道でさみしい ―山頭火―》 まっすぐじゃないじゃないか。 と思ってしまったのは私一人ではあるまい。 もっとも、山頭火のこの句についての、池田遙邨の解釈がこの絵なのだろう。 文字どおりのまっすぐの意味ではない、ということなのだろう。
福田平八郎《すすき》 一本だけ、すっと横に伸びた葉。
奥村土牛《栗鼠》 丸っこくてかわいらしいが、小動物らしい警戒も見て取れる。
川崎小虎《金風(黍に雀)》 かわいい。
山口蓬春《錦秋》1939年頃 もみじの葉の、葉っぱを枝につなぐ茎みたいな部分(葉柄(ようへい)と呼ぶらしい)。 濃い赤で、勢いよく描かれている。 ちなみに《錦秋》は2点ありました。これは葉数が少ないほう。
琳派とは? 埴子の解釈: 花瓶に花を生けるように、モチーフや色彩を美的に取り合わせて描く人びと。
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混雑状況報告。 それほど混んではいませんでした。 各作品、独占可能。
2周。
2015/09/29(火)訪問 |
このページの画像はすべて埴子が撮影したものです。 |
会場|山種美術館 会期|2015年9月1日(火)〜10月25日(日)
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