平成28 新指定 国宝・重要文化財

於・東京国立博物館 本館 8室(2階)・11室(1階)

および

総合文化展(日本美術のあけぼの ―縄文・弥生・古墳 本館 1室(2階))

の目撃談 (201607)

 

  

平成28年 新指定 国宝・重要文化財

 

 

埴輪は2階にいた。

 

和歌山県大日山35号墳出土の埴輪たち。おそらく一部だが、主役級がそろっている。

 

両面に顔を持つ人物埴輪頭部

 

A

垂れ目。

頬には、葉っぱ型の線刻。

額にも線刻。鉢巻か?

 

B

つり目。

口は口唇裂。

頬には、外向き矢印型の線刻。

 

二つの顔の境目には下げ美豆良。

 

他に類を見ない埴輪。

なぜこんな埴輪を作ったのか。

顔が明らかに違うのは、なぜか。

 

全身像で見てみたい。出土しないかな。

 

双脚輪状文形冠帽をかぶる人物埴輪頭部

この冠帽は類似のものを見たことがある。

しかし、この冠帽のもとになった物の素材は何だろう。革か。布か。金属か。

 

双脚輪状文形冠帽のみの欠片もありました。

この形はいったいどこから来ているのか。

 

武人埴輪頭部

かぶっている衝角付き冑の縁取りは粘土紐。

ほか、ぐるりと水平に線刻あり。鉄札をあらわしているらしい。

 

翼を広げた鳥形埴輪

今回一番衝撃だったのはこの埴輪。

でかい!

まず頭、直径15p位。

お腹まるまるぼってり、直径40pほど。

肝心の翼は、確かに広げていて、粘土で作ったことを考えると大きいが

お腹を持ち上げられそうにない。

埴輪だからお腹は円筒に乗せられ、その高さを飛んでいるのだが。

円筒の直径はお腹より少し小さめ。それもあってお腹が目立つ。

円筒に乗り切れず、はみ出しているみたい。

全体で全高1mくらい。展示台が高いので、翼や尾翼は下からしか見えなかった。

 

頭は大きいだけあって中空のつくりである。

真の鳥形埴輪というべきか。

 

目はもちろん二つある。耳の穴も二つ。

しかし鼻の穴が一つしかない。

 

くちばしとして描いたのであろうVの線刻のおかげで、元気な笑顔に見える。

お腹が重たくても、埴輪だから飛べる。鼻の穴が一つでも平気。ということか。

 

何の鳥だろう。

 

水鳥形埴輪

細いくちばしが欠損している。

修復部分は色が違うので、ちょうどくちばしだけ色が違っているかのよう。

結果、面白い姿になってしまっている。

 

馬形埴輪

結構大きく、一番初めに目を引いた。やはり大きいことは重要だ。

馬具の模様か鋲か、点々の刻印が特徴的。

 

 

和歌山県大日山35号墳出土の埴輪のみで、一つのガラスケース入り。

島置きで360度から見ることができるが、ケースの内側になっている部分はやや見づらい。

 

展示台は高さがある。

頭部のみの埴輪などは見やすいが、大型の埴輪の見やすさは、身長による。

 

 

埴輪は撮影不可でした。借りものだから、仕方ないのかな。

ほかの展示品も、ほとんど撮影不可マークがついているようです。

 

  

 

混雑状況報告。

 

そこそこ人がいましたが、人の後ろからしか見えないほどではない。

じっくり見せていただきました。

 

 

 2016/04/19(火)訪問 

   

 

平成28新指定 国宝・重要文化財

会場: 東京国立博物館 本館 8室・11

開催期間: 2016 419日(火)〜58日(日)

 

     

 

 

総合文化展(日本美術のあけぼの ―縄文・弥生・古墳 本館 1室(2階))

 

 

埼玉県熊谷市野原字宮脇 野原古墳出土の踊る人々

 

 

 

群馬県高崎市箕郷町 上芝古墳出土の挂甲の武人

 

衝角付きかぶとの陰に

ちらりと見えるお顔

 

 

平成館の埴輪ももちろん見たり撮ったりしましたが、サイトでの紹介は、今回は割愛。

(昨年のレポートをご覧ください 考古展示室リニューアルオープン(東京国立博物館) の目撃談

 

 

 

    

 

このまえの目撃談 (201606)

生誕150 黒田清輝(東京国立博物館)の目撃談

 

このあとの目撃談 (201608)

黄金のアフガニスタン(東京国立博物館)の目撃談

 

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2010-2013のレポート・感想文はこちら

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