企画展 聖なるもの、俗なるもの メッケネムとドイツ初期銅版画

於・国立西洋美術館

の目撃談 (201616)

 

円いのが

メッケネムの≪モリスカダンス≫

右はたぶん

ポール・シニャック≪サン=トロぺの港≫

 

 

イスラエル・ファン・メッケネム(1445-1503)の作品。

 

≪聖アグネス≫(マルティン・ショーンガウアーに基づく)

これは。引き込まれ度合が他の作品と段違い。

確かに聖アグネスが美人に描かれていることも魅力だが、全体にいい絵。

アグネスと羊、手に持ったすっと長い草らしきもの。縦の流れ。

まとまりかな。すっきりしているからか。それだけじゃないと思うが。

この国この時代の版画は、どうも背景や細部まで書き込む傾向があるようだけど、

私は、ごちゃごちゃしてない方が好きだ。

本展一番。

 

だが

こうなると

もとになったショーンガウアーの絵を見たいな。

 

≪第五の賢い乙女〈賢い乙女と愚かな乙女〉より≫(マルティン・ショーンガウアーに基づく)

冠をかぶり、火をともし、髪は結わずに下す。

≪第一の愚かな乙女〈賢い乙女と愚かな乙女〉より≫(マルティン・ショーンガウアーに基づく)

冠は地に落ち、火は消え、髪は結い上げている。

 

髪を結うことが愚かな理由はわからないな。草の冠が合わなくなるからかな?

ともかく、比較すると、ある程度は見えてくる。

対にする意味、効果。

 

≪モリスカダンス≫

手が大きいなあ。

どういう動きなのか、いまひとつ分からず。

プロポーションからしてデフォルメされているせいもある。

でもいい。円い画面も回るモリスカダンス。

これはメッケネムのオリジナルではないかとのこと。

 

≪鷹を連れた青年と貴族令嬢≫

鷹の持つ意味。恋する人々。

 

≪ヘロデ王の宮廷での舞踏会≫

女の人の服、裾への流れ。版画ならではの線が生きる。

 

≪東洋人の頭部≫

見入る。

ひたすらに描いた顔、髪、ひげ。

そういえば、顔のアップは意外と少なかった。

 

 

メッケネム以外の作品でよかったもの。

 

Wと鍵印の版画家≪ノイスの聖クイリヌス≫

 

MZの版画家、おそらくマテウス・ツァジンガー≪恋人たち(抱擁)≫

 

アルブレヒト・デューラー≪馬に乗る女性と傭兵≫

 

イスラエル・ファン・メッケネムに基づく≪受難具を伴い墓の中に立つ悲しみの人≫

時代は巡る。いつしかまねされるメッケネム。

金メッキの鉄板。本の装丁か何かに使われたらしい。

 

≪神羊メダル容器≫

水晶を透かしての羊は見えなかった。

 

 

 

服。どういう作りなのか、どう着るのかなど、ぴんと来なかった。

「ズボン」は今のものとは別物らしい。具体的なイメージが湧かない。

それでも楽しめるが。

男性の靴のつま先はヒョロンと伸びている。余り過ぎ。実物もこんなに長かったの?

 

金銀細工に銅版画。鉄や水晶もあった。

 

金銀細工師を名乗るメッケネム。

銅版画家じゃダメか。やはり金銀か。

十二使徒をセット販売して稼いで、嫁に毛皮を着せる価値観の人だからなあ。

 

でもメッケネムはモリスカダンス。

看板もチラシもモリスカダンス。

 

そういえば、テーマの聖/俗。

それに何となくひかれて見に来たのに、まったく意識しないで見終えてしまった。

復習がてらテーマを考えてみる。

モリスカダンスは俗側だけど、一番と思った聖アグネスは間違いなく聖だ。

本展だけでは、まだまだメッケネムがつかめないな。

またどこかでメッケネム作品を見ることがあったら、もう少しつかめるようになるかも。

 

 

  

動物たちが気になった。

それほど多くないし、主役にはなっていないが。

犬・猫・ウサギ・馬・羊・豚・鳥など。

ほか、遠くに見えるのは鹿? とか、羊っぽいけどそうかな?とか。

空想の動物もいた。

 

気になったのは、顔である。

誰が描いた動物も、人間のような顔をしている。

特に犬。前足が手のような犬もいた。

 

描いた人に似る、とはよく聞く話。

描き手はみな人間だから、人間以外も人間の顔になる、ということか。

 

すべては自分の鏡。何を描いても自分。特に犬はよく人間を映す。

   

 

コピー/オリジナル問題。

まねされれば一流、とか、学ぶはまねぶ、とかいうが、安易にまねしていいものか。

 

初めはまねるしかないか。

でもすっきりしない。

 

自分にぴったりのモチーフを見つけたら、もうまねはしないか。

まねてる暇やエネルギーがもったいないかも。

まねされるのは? 気にならないか、気持ち悪いか。

 

  

 

混雑状況報告。

終盤でしたが、それほど混んでいませんでした。金曜の夜間開館時間中だったからかも。

 

ただし版画なので、みんなで同じ絵を眺めるのは難しい。

近寄って独占して見るしかない。

よって、展示室全体が空いている割には、順序よく絵をじっくり見られるわけではなかった。

見たい絵の前が空いていないときは、別の絵を見て時間調整しました。

 

地下2階のみ、ワンフロアでの展示。途中に案内図もあり、繰り返し見るのによかったです。

 

2往復半。

 

常設を見る時間はなかった。

 

 

 2016/09/16(金)17-19訪問 

   

 

企画展 聖なるもの、俗なるもの メッケネムとドイツ初期銅版画

会場|国立西洋美術館

会期|201679日(土)〜2016919日(月・祝)

 

     

    

 

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