常設展示 UMUTオープンラボ 太陽系から人類へ
の目撃談 (2016の19)
ドアをくぐり抜ければ 飛び込んでくる
埴輪という名の美しいもの 「明治期収集の埴輪 人物埴輪(坩をささげる女子)茨城県青柳(古墳時代)」
手前のは円筒埴輪か、と思ってしまうが
「ピューマ文様彩文杯、ボリビア ティワナク遺跡、ティワナク文化(前2−11世紀)」
違った。これはこれで、チャーミングだが。 ピューマは埴輪にないわね。
ところで、前2−11世紀はちょっと広すぎないか… 埴輪の古墳時代という記載も、もうちょっと絞ってほしいところ。
横顔。
耳玉。 脇の下で縛られているたすき。
円筒埴輪はなかったが、埴輪は一体のみではなかった。 ひとつでは埴輪とはいえない、それが埴輪の本質。
だいぶ欠けているが、家があってうれしい。
「明治期収集の埴輪 家形埴輪、茨城県高萩向原(古墳時代)」
寄棟造りの屋根に、かつおぎが乗っている。
壁面に突帯が多い家といえば、玉里舟塚古墳の家を思い出す。 解説を見ると、同じ茨城の埴輪だった。
石膏で埋めず、内側に骨組みをつける補強方法。 雨漏りもすきま風も、博物館の中だから大丈夫。さらにケースに守られている。
おっ
もう一体、埴輪がいる!
しかもこれは、写真で見たことのある埴輪ではないか。
大きな耳と不思議な被り物の彼 「明治期収集の埴輪 人物埴輪(大耳の埴輪、まなじりを下げて笑う男子)、茨城県高萩向原(古墳時代)」
うれしい。
ケース入りは反射が困る。 色々一緒に置いてあるから、影や重なりも困る。 でも島置きなので、後姿が見える。
背中で交差するたすき。
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埴輪以外。
顔つき壺 弥生時代のものだが、縄文ふうだとか。
底がどうなっているのかまでは 確認できず
馬・アルパカ・牛のはく製。
この馬と牛は、大型の種のもの。 古墳時代当時、この列島にいた馬と牛は、もっと小型。 馬と牛の埴輪はある。アルパカはない。
猪の頭蓋骨と、鶏のはく製。 猪と鶏の埴輪はある。
肉付きの骨は、バラバラにならないよう網に入れて、骨だけにするらしい。
面白い頭の黒い鶏。 二度見してしまう。 その割に、解説プレートをちゃんと見なかった。雄だか雌だか。たぶん雄。
ところで 蝶ってきれい。
貝も。
蝶や貝の収集にはまってしまう人がいるのは理解できる。 きれいなものは、保存される確率が高いだろうな。
貝輪。
身に着けるために、加工する。 美を引き寄せた先人たち。
放射性炭素年代測定室の AMS(加速器質量分析装置)公開ラボ。
資料の炭素14年代を測定してくれる装置らしい。コンパクトらしい。 どの機械がその装置なんだか、よくわからなかった。たぶん真ん中のワンセット。
「AMS装置のもとには、あらゆる分野の研究が“年代を決定する”というひとつの目的のもとに集合する」(ウロボロスVolume 20 Number 1) http://www.um.u-tokyo.ac.jp/web_museum/ouroboros/v20n1/ouroboros_v20n1_top.html
年代の補正曲線と思われる。
この世に直線は存在しない… AMSの泣きどころ。 補正って、どうやるんだろう。
こっちのほうが気になった。 福井県の水月湖の年縞。
この昆布のような、湖底の縞模様が、世界標準のものさし。 はっ そうか このものさしで補正するのか。
埴輪の年を教えておくれ。
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ナウマンゾウの牙越しの埴輪。
またね。 |
用語など覚書。適当に引用してまとめたもの。
macrosphere 自然界(文化現象をも含む広い意味で)に存在し、未知なる事象が未だ多く内在する、マクロレベルで認知できる様々な「学術標本」の世界。
chronosphere 学術標本の分析研究の現場。
収蔵型展示 収蔵の一部を垣間見せるもの。あくまでもフロントヤードで行われる“展示”。
ショウ、ハレの場、お客さん向け?
展示型収蔵 軸足はあくまでも“収蔵”であり、そこに展示の要素を持たせたもの。
楽屋、ケ、研究と研究者のための配置、部外者ものぞいていいけどね、ってこと?
参考 ウロボロスVolume 21 Number 1 [2](July 22, 2016) http://www.um.u-tokyo.ac.jp/web_museum/ouroboros/v21n1/ouroboros_v21n1_top.html
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コレクション名など、研究者の名前を冠したものが目に付きました。 過去に、ひとつひとつ積み上げてきた人たちがいて、 今、ここでの研究につながっている。
名前は大事。
見晴らしが良いのは、偉大な先人たちの肩の上に乗っているから。 ニュートンだっけ? さっそく名前が思い出せない。
埴輪を作った人たちの名前は、一人もわからない。 どうしたらいいんだろうか。
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場所の覚書。
本郷通りから 一本入った通りに 懐徳門(かいとくもん)
入りましょう
すると右手にすぐ見える
サンゴ越し
ところでこのサンゴは今、どういう状態? サンゴの化石? サンゴの干物? 海にドボンと入れたら、元に戻るの?
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混雑状況報告。
混んではいませんでしたが、途切れず人が訪れていました。
一階は撮影可、でもフラッシュや三脚は禁止。 二階は撮影禁止。
2016/09/29(木)訪問 |
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