開館50周年記念 大仙厓展 ― 禅の心、ここに集う
於・ 出光美術館
の目撃談 (2016の20)
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顔。目が離れ、鼻が横に広い。頭もやや横に長く丸い。 人も犬も蛙も同じトーン。 仙厓だ。
観音や釈迦は、顔つきが違う。 これも仙厓。臨済宗の禅僧だった仙厓。
≪座禅画賛≫ いつだったか、絵はがきを手に入れた。 オリジナルを見ることができてうれしい。 本物のほうがいい。当たり前だけど、数段いい。 本物のほうがいい、ということもうれしい。
≪鬼アザミ図≫ 仙厓の絵には、濃い墨色はあまりないせいか、目を引いた。 二周目も目を引いた。 上手いだけじゃなく、引き込む力がしっかりある。 これが本展一番かな。
≪トド画賛≫ 仙厓向きの画題。 実物を見て描き、辞典で調べて説明を書きこんだらしい。 よほどトドがおもしろい生き物だったのだろう。
≪河童図≫ さみしげな河童。 漁師から聞いた話をもとに描いたらしい その話を聞いてみたい。
≪鐘馗画賛≫ 画面いっぱいに描かれている。 なんだかよかった。
≪言触画賛≫ 春を告げて歩く言触と、言触に吠えかかる犬。 テーマと絵のバランスのほどよさ。仙厓。
≪宝満山竈門神社画賛≫ これも鬼アザミ同様、濃い墨色に、はっとする。 神功皇后の伝説の地、というのもちょっと興味を引いた。
牡丹もよかった。さじもよかった。
気に入って大事にしていた、亀石や茶わんや硯。【仙厓遺愛】というのがいいですね。
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絵を描き始めた40歳代のタッチ、知っている仙厓の絵とだいぶちがって、驚く。 そういえば、ルオーの若い時の絵を見たときも、デッサンのしっかりした人体に驚いた。
まねて盗んで、叩き台を作る。 出来上がった土台からの変化にこそ、個性がはっきり現れる、が しっかり作ってからでないと、崩そうとしたときに、なにもなくなる。 崩しても崩れ切れず、残ったものが核心。
破壊なくして創造なし。 とはいえ、破壊の前に築き上げる段階が要る。 なにかしら、かたいものを。
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仙厓には 禅問答のような、暗示的な絵や、かわいらしい人物や動物画のイメージを持っていた。
本展で印象に残ったのは、静物画の鬼アザミと風景画の宝満山だった。
不思議だ。 意外性が勝ったか。 次に仙厓の絵を見たら、また違う絵をいいと感じるかもしれない。 仙厓歴が浅すぎるんだな。 もう少し見ないとわからないな。
絶筆の碑を建てた仙厓。 それでも、頼まれると断れず、結局描きまくる仙厓。
武者小路実篤とかぶる。 実篤は、見せられた絵が自分の絵かどうかわからなかったとか。 絶筆宣言はしなかったようだが。
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混雑状況報告。
ほどほど人がいました。 作品は、小さめだったり、掛け軸など縦長だったり。 順番通りしっかり見ようとすると、時間をくう。 飛ばし飛ばし、行きつ戻りつすれば、作品の独占は可能。 長時間の独占は、難しい。
二周。
2016/10/12（水）昼過ぎ訪問 |
9階から 地上に降りて お堀端
白鳥がいて驚く。
白鳥が大きくて驚く。
長い首。埴輪の鳥そっくり。
アーチで切り取ってみる。
堀の鳥 堪忍柳 仙厓展
柳は、春の季語らしい。
白鳥というと、冬になるらしい。
仙厓展 散らかりすぎの 五・七・五
「仙厓展」は秋の季語にならないか。ならんか。ならんな。
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開館50周年記念 大仙厓展 ― 禅の心、ここに集う 会場｜出光美術館 会期｜2016年10月1日（土）～11月13日（日）
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