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特別展 国重要文化財指定記念 野毛大塚古墳展

於・世田谷区立郷土資料館

の目撃談 (201628)

 

門を

くぐり

 

作業中のお庭を通って

 

いざ

資料館

 

  

帆立貝形古墳である野毛大塚古墳には、4つの棺が墳頂に眠る。

 

登る階段に

棺さまざま

 

わくわく

 

いよいよ

 

展示室。

 

大きい。どっしり。

円筒埴輪

 

 

野毛大塚古墳の円筒埴輪は、

高さ50cm前後、口径40cm前後、底径26 cm前後が標準だそうです。

 

朝顔形円筒埴輪

 

あまり残りがよくないが、ハケメが「B種横ハケ」であるという重要な特徴がある。

百舌鳥・古市古墳群の埴輪と同じ技法らしい。

 

その隣には

今回特に気になった埴輪

 

変わったひれ付き円筒埴輪。

 

2個体分しか出ていない。

 

ひれというより、突帯を縦にもつけた、というかんじ。

 

なぜつけたのだろうか。

そしてそのプロポーション。

高さ48.2cm、口径50.0cmで、高さよりも口径のほうが大きい。

要するに太い。

太い円筒を突帯で縦2つに分けて、円筒埴輪2本分?

 

さて

野毛大塚古墳の埴輪の最大の特記事項。

 

柵形埴輪

 

柵形埴輪は珍しい埴輪なのだ。特に関東では。

2本の突帯が近く、デザイン的に普通の円筒埴輪とは違う。おしゃれだ。

造り出しにしかなかったらしいが、役割は、円筒埴輪とそう変わらないか。

作るのに手がかかるぶん、格の高い円筒埴輪かな。

 

ちなみに「柵形埴輪」という名称は、まだ確立されておらず、揺れているもよう。

ギザギザ埴輪。鋸歯埴輪。

 

 

断面は楕円である。

口径長辺35.0cm、口径短辺26.7cm

 

高さ44.6cm

普通の円筒埴輪より小さい。

サイズをギザギザで補ったか。

それとも背の低い理由があるのか。

 

このエッジ。

しっかり三角

 

孔と同じように、少し乾いてから、刃物で切り取ったのだろう。

 

 

残りが悪く、立ち上がれなかったが、重要なかけらたち。

 

鶏の頭。

                        

くっきりしたつぶらな瞳… と思っていたら

「その位置関係から凸部が目、凹みが鼻孔を表すと思われる」

そうなの!?

確かに鶏の鼻は出っ張っていない。孔である。

くちばしの付け根にあるそうだ。

 

飛び出ているのが

目玉

 

目が横についたウルトラマンと思えばいいのか。

むずかしい。どうしても鼻が目に見える。

 

線刻くっきり

水鳥の尾羽

 

家形埴輪

屋根のかけら

 

 

 

 

 

野毛大塚古墳の模型。

 

わかりやすい。

灰色の斜面、そこには葺石。

茶色の水平面、そこには埴輪。

ただし墳頂は、水平面であるが葺石で覆われていたらしい。

 

と思ったのだが

もらったペーパークラフトでは違った。

水平面もすべて葺石で覆われ、さらに埴輪で縁取られている。

埴輪と埴輪の隙間を葺石で埋め尽くし、石だらけである。

 

実際はどっち?

 

世田谷区立郷土資料館の資料によれば、全面が葺石で覆われていたらしい。

模型は築造の途中を表しているから、まだ水平面に葺石がないのね。

 

 

 

埴輪以外。

 

衝角付き冑についていた、首や顔を覆う錣(しころ)が、展開されて展示されていた。

もっとも、立体化するのは難しそう。

 

 

 

刀子の石製模造品。

線刻があったりなかったりする。

刺さらなそうな丸っこい刀子だが、石の色が残っているものはきれい。

 

いろいろな形のやじり。

鉄は残るがさびる。

 

竹製の竪櫛。

歯はなく、漆を塗った頭部のみが残った。

漆の力はすごいわ。

 

 

図録。

よく撮れた写真たっぷり、解説もしっかりで112ページ、600円。

ペーパークラフトもついてました。

 

 

  

にょきっと生えたかのような

野毛大塚古墳

 

 

混雑状況報告。

 

独占状態。

 

 

 2016/11/15(火)訪問 

   

 

特別展 国重要文化財指定記念 野毛大塚古墳展

会場|世田谷区立郷土資料館

会期|  20161025日(火)〜124日(日)

 

     

帰り道

振り返って

この門を撮っていて気がつく

右側の竹の柵

柵形埴輪に似ている

とても似ている

いや

柵形埴輪が、竹の柵に似ているのか。

でも竹は残らないからね。

漆を塗らなきゃね。

やっぱり埴輪。

 

 

    

 

このまえの目撃談 (201627)

月 夜を彩る清けき光(渋谷区立松濤美術館)の目撃談

 

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