の目撃談 (2017の14)
このすてきな建物はいつも
いろいろ展示中
本日の目当ては
実篤
會津八一の集めた実篤作品。
一行書「天に星 地に花 人に愛」は、墨がしっかり黒い。 それ以外は薄墨、にじんでいる。いつものせっかち実篤色。
柿だいすきな実篤。だが絵は柿と言われないとわからない。 下のほうの柿は、花びらが四枚の花にも見えてしまう。
百合は茎が太すぎる。
花よりも葉や茎が目立ちがち。
お気に入りらしき壺が何枚かに登場。 しかしこの壺が、目立ちすぎ。 主役をこれと決められないのは、いろんなものに愛情をそそいでしまうせいか。
じゃがいもはうまいと思う。じゃがいもらしい。
細長い色紙のびわもいい。柿と同じく「その内より甘露を集める」。
油彩が一点。椿。油彩はけっこう上手と思うが、墨のほうがらしくて好きだ。
一番は決めかねる。 《師よ師よ》のだるまかな。
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ほかの展示もざっと見せていただきました。
特に、実篤が描いた《鳥その他》の鳥に似ているものが二階にある、とのことで、階段を登る。
鳥、いました。なるほど似ている。 違う時代の鳥たちが集っていました。漢代と、唐だったか?
三彩もいくつか。色合いが独特で目を引く。
古墳時代の武具や馬具。
《明暗》横山大観(1868〜1958)、下村観山(1873〜1930)合作 1927(昭和2)年 紙 墨・金銀泥 直径445.0cm 大きい。紙だけでも力作で、博物館の所蔵に値するのだそうな。 一階からも二階からも見える。というより、そういった特殊な場所にしか展示できない大きさ。 二階から見ると、ちょっと取り込まれるような不思議な感覚になる。 「読書をとおして暗黒世界から明澄な境涯に進みうる意を寓している。」とのこと。
《羅馬使節》前田青邨 (1885〜1977) 1927(昭和2)年 絹本著色 三曲一隻 291.0×196.0cm これも十分に大きい。上のほうがよく見えないくらい大きい。 画布もテーマも大きいが、この絵の印象は重くはない。ファンタジックな異国という感じ。 下のほうにいる白い鳥がかわいい。
ブブノワ《人間が扉を開いた》 これは小品だが、色がきれいで惹きつけられた。水彩らしいにじみの美しさ。 中央に立つ人の手が、動いているように見える。
展示室外の廊下に兵馬俑のレプリカ。重心低め。
黒田清輝《大隈重信像》 絵は特別ひかれなかったが、サインがちょっと面白かったのでメモ。 “SEYKI-KOVRODA”たぶん。 昨年の黒田展では気づかなかった。 絵のほうに夢中になっていたせいか。
などなど、いいものがたくさんありました。
常設の展示も、作品ぜんぶのリストがあればいいのに。
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混雑状況報告。
ひとりふたり。
2017/05/25(木)訪問 |
本日のお目当てはふたつあったのだ
古いがいい写真の埴輪はがきを入手。
この埴輪は昨年ここで見た。(人のかたち(早稲田大学會津八一記念博物館) の目撃談)
埴輪といい実篤といい、會津八一の目に敬服。
◎武者小路実篤の書画 会期:2017年5月16日(火)〜6月24日(土) 会場:會津八一記念博物館1F 富岡重憲コレクション展示室
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