於・石洞美術館
の目撃談 (2017の17)
六角屋根が入らなかったわ
《埴輪朱彩猿》 猿形埴輪は、東京国立博物館所蔵の伝茨城県行方市大日塚古墳出土の1体のみ かと思っていましたが、ここにもう1体。
出土地は不明らしい。そのせいで数に入れられていないのかな。いずれ関東出土でしょう。
照明のせいか、展示室では、ポスターの写真ほど顔の赤さは目立っていなかった。 額のあたりに塗られた赤はわかった。 頭全体の白い点々は、模様なのかよごれなのか。
首から上しか残っていないのは残念だけど、おかげで断面が見える。 茶・黒・茶のサンドイッチ状になっている。 窯焼成でも、サンドイッチ状になることがある、ということか。
トーハクの猿とは違い、耳がちゃんと残っている。大きい耳である。
眉がひさしのように突き出ているのは、トーハクの猿と同じ。 口がかなり下にあるのも、トーハクの猿と同じ。 だが中空部分に達していなさそうだ。
というのも、とがった顎のあたりは粘土が厚い。
埴輪以外。
《黄釉緑褐彩鳥形笛》中国 9世紀 フグかと思ったら鳥だったのね。
《小鳥たち》駒井哲郎 1967年 小さい作品だけど、引き付ける力が十分ある。 粟津則雄コレクション展で見た《鳥と卵》とすんなりつながる。 粟津則雄コレクション展 “思考する眼”の向こうに(練馬区立美術館)の目撃談
《染付狐文中皿》スペイン 17〜18世紀 童話『手袋を買いに』を思い出した。抒情的な空気を感じる。 スペインっていうイメージではないけど。こういう面もあるのか。 同じくスペインの《染付鳥文中皿》の立ち上がった鳥も、何かせつない感じがある。
《黒釉犬》中国 10~14世紀 犬の目玉は突き出している。出目犬。 埴輪とは逆だわ。
《鹿図皿》バーナード・リーチ イギリス 1960年 お皿のスケッチ。 あっさり描いた感じがよい。奥のほうに見える山々と木々もよい。
《海獣に乗る神》パキスタン 2~4世紀 海獣が、長いひげを生やしたおじいさんに見える。
《天啓赤絵猿鹿図皿》中国 17世紀 鹿も猿も表情がよい。 鹿、猿、鳥、蜂は、出世の象徴なのだそうな。 桃は長寿。これは聞いたことがある。 この桃はおいしくなさそう。色のせい。柔らかそうではある。
センターを飾るにぎやかな皿
そして、この皿の一番の魅力は、縁の格子模様とその色どりだと思う。 ポスターではそこが切られていて、もったいない。
《ラスター彩犬座塩入》 金属製かと見まごうほど、光る。これがラスター彩か。 犬は出目犬。
《雛鳥》インド 2~3世紀 テイストが埴輪に通ずる。ポスター下の左から2番目。 あっさりしたつくり。赤い彩色。 目が孔である。左右突き通すようにあけられている。 これは粟津則雄コレクション展で見た鶏形埴輪と共通する。
《黒褐釉兎形壺》クメール12~13世紀 張り子の犬みたい。
《青花龍文盤》中国 1662〜1722年 波が繊細で美しい。 龍よりも、おぼれているような三匹の魚が気になる。
《古染付象童子図皿》中国 17世紀 象と童子の目が同じ。 縁に鋸歯紋。
《黄釉鹿絵角鉢》舩木研兒 1986年 イランの《白地多彩鳥文鉢》と近いものがある。
古墳時代ものは、柄頭もありました。 《双龍環頭大刀柄頭》の龍たちは向き合い、《双鳳環頭大刀柄頭》の鳳凰たちはそっぽを向く。
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混雑状況報告。
全体で数人でした。
2017/06/02(金)訪問 |
なぜ千住大橋駅前の地図には石洞美術館が載っていないのだろう?
載せてー
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