企画展

力の誇示・馬形埴輪の世界

茨城県大日塚古墳の埴輪 ―最新の発掘調査成果から―

於:明治大学博物館 特別展示室(地下1階)

開催期間: 201823日(土)〜34日(日)

および常設展(地下2階)

目撃談 (20185)

 

 

  

力の誇示・馬形埴輪の世界

 主催:明治大学博物館

 

馬形埴輪。

解説によると、

5世紀に入り大阪や奈良を中心に作られ始める。

5世紀中頃に東北から九州まで広まる。

5世紀後半には関東で最古段階の馬形埴輪(古海松塚11号墳)が作られる。

6世紀、関東で大量生産。

関東内でも地域差が生まれる。

群馬などでは高さ重視で足を長く作る。130p越えあり。

茨城県ではそこまで大きく作らない。

 

 

まぶたありの馬。出土地不明。

頭は筒状、口もそのまま。

 三日月形の鏡板に点々。

本展の馬たちはみな、点を多用。

 

 

玉里舟塚(たまりふなづか)古墳(茨城県小美玉市)出土の埴輪には

青灰色の顔料が使われているのが特徴だそうな。

この中では

障泥(あおり)に塗られているのが分かる。

 

男子埴輪。

帽子のてっぺんは、開放したつくりなのか、欠けたのか、何か組み合わせていたのか。

青灰色は見当たらない。

赤い水玉もようの服。

顔にも赤い彩色。

 

 

馬二体。

右はレプリカだそうです。

鞍の側面に短冊形水平板。

f字形の鏡板。

 

 

西町古墳(茨城県石岡市、6世紀後半)出土の埴輪たち。

以前もお会いした男子埴輪。

帽子はやはり上端が開放状態。

さて

今日の彼は

馬を連れている。

手綱を引く腕はないけれど

 鼻の穴のある馬を連れている。

さあ

行くよー

 

時空を超えて

どこへやら。

 

 

 ほか、馬の足や馬具など、埴輪片多数展示。

 

 

  

 

茨城県大日塚古墳の埴輪 ―最新の発掘調査成果から―

主催:明治大学文学部考古学研究室

 

大日塚古墳は6世紀後半に築造された前方後円墳。

帆立貝形墳との話もある。

猿形埴輪(東京国立博物館蔵)が出土している。「伝」だけど。

2007年に調査したときは円筒埴輪が多く出たとのこと。

改めて2015年に発掘調査したら、家形埴輪や人物埴輪などが出土。

本展に並ぶのは、2015年出土の埴輪。

  

本展、撮影はOKだが、ネットへの掲載はご遠慮くださいとのこと。

埴輪たちが借りものだからのようです。

このチラシの写真は載せてもかまわないでしょう。

実物は高さ101pの家形埴輪。

チラシ写真の状態からさらに修復したのか、カツオギの位置などが変わっていました。

 

入母屋造の屋根、大きく線刻した鋸歯紋を赤と黒で塗り分けている。

屋根の上のカツオギから、突起が上に伸びる。

カツオギ7本中2本に突起を確認できた。

壁には突帯が積まれるように密に並ぶ。

常設に展示されている玉里船塚古墳の家形埴輪と似ている。

 

屋根と壁とが別個に作られているらしい。

分離成形、と本展では記載されていましたが、

二つ以上の部位を別個に成形・焼成して、後で組み合わせる作り方は

分割成形と表記される資料もあり。

 

 

女子埴輪3体。 

腕は途中までしかないが、中空であることが分かる。

目や口は細めの木の葉形。鋭く切り取られている。

下から見るといい顔。

頬に赤い彩色。一体は広めに、一体は線状に。

もう一体には顔がない。

残念だが体はけっこう残っていた。

首飾りは、細めの帯の上下に粘土粒。

 

女子埴輪に特徴的なのは粘土粒。

どの女子埴輪も、首や胸などに小さめの粘土粒をたくさん貼り付けている。

衣装の全容が知りたい。

 

 

 ほか、人物埴輪の腕や、

ベンガラらしき赤い顔料を入れた土師器あり。

 

 

 

 

どちらの企画展も、印刷物(チラシ・出品リスト・図録など)の配布や販売はなし。

代わりに撮影可、というところか。

 

 

常設、地下2階。

 

何度見てもおもしろい

佐自塚(さじづか)古墳(茨城県石岡市)出土の円筒埴輪。

透孔が大きく多い。

内側を見ると二重口縁ではないことがわかるが

外側は、開口部のすぐ下に突帯がめぐる。

このへん都月型ふう。

ところで器肌にハケ目が見当たらない。

 

同じく佐自塚古墳の

二重口縁壺。

 

ハケ目はない。底に孔あり。

これは埴輪ではないのか?

並んでいなかったから?

 

勅使塚(ちょくしづか)古墳(茨城県行方市)出土の

二重口縁壺も、器肌にハケ目なし、底に孔あり。

 

でました

玉里舟塚古墳の

家形埴輪。

大きいが奥にあるからよく見えない。

『茨城県大日塚古墳の埴輪』の展示室には、正面・側面・上面から撮った写真あり。

ですが、

じかに見たいな。

 

  

 

混雑状況報告。

 

展示室内に数人。

 

 

 2018/2/25(日)訪問 

    

    

  

埴輪その他の鑑賞レポート・感想文

埴輪などなど目撃談

  

 

埴輪のとなりTOP

 

 

inserted by FC2 system