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企画展示 世界の眼でみる古墳文化

於・国立歴史民俗博物館

目撃談 (20186)

 

坂をのぼると

桜が待っている

 

  

やや暗い展示室で、埴輪も待っていた。

 

履中天皇陵古墳(上石津ミサンザイ古墳)出土のユギ形埴輪

板に箱が付いたタイプ、関西のユギ。

全体に直弧紋が刻まれている。粗さが良い。

上部の曲線の飾り部分の内側に刻まれているものは写しとりたいくらい。

 

キヌガサ形埴輪

やはりラフな二重線。

 

家形埴輪片

屋根の先端らしき部分と、カツオギらしき棒。

 

草摺形埴輪片

やや緩やかな鋸歯紋が刻まれている。

 

伝群馬県出土の武装する人物埴輪

2009年に『国宝武人ハニワ、群馬へ帰る!』で実物を見ているはず。

でもこのときは300体と展示が多すぎて、見たかどうかさえあやふや。

また会えてよかった。

トーハク所蔵の国宝埴輪や、相川考古館所蔵の埴輪と似た顔立ち。同郷でしょう。

袴の鋸歯紋、ひとつ置きに白く塗られている。

ほかの箇所にも彩色はあったのかな。袴だけ塗るということはなさそう。

赤く塗られているように見える部分があったけど、確信もてず。

 

奈良県日葉酢媛命陵古墳(佐紀陵山古墳)出土の盾形埴輪

再会。

この時は撮影可でした 発掘された日本列島2013 の埴輪目撃談

本展では、上半分の想定部分が乗せられた状態で展示されていた。

大きくなっているはずだが、列島展のときのほうが大きく感じた。不思議。

 

 

 

埴輪のレプリカも展示。

実物とは質感が違う気がする。

埴輪の種類と大きさを目からのみ込むにはよい。

 

大阪府今城塚古墳出土の家形埴輪と大阪府狼塚古墳出土の導水施設形埴輪は、

2009年に実物を見ているはずだけど、レプリカでも再び見ることができてよかった。

頭の中を整理して、また見たい。できれば実物を。

 

大阪府高廻り2号墳出土の船形埴輪は見ていないと思う。

これは思っていたよりも小さめ。

船首と船尾が二股のタイプ。

 

 

埴輪よりも問題なのは、岩戸山古墳出土の石馬の顔。

欠けていた部分の修復、のさらにレプリカなのか。なめらかすぎる。

もう少し、石を削って作った感じが出せないものか。

 

 

 

装飾古墳。本展の第2のお目当て。

 

ユギのとなりに描かれている巴形、特殊器台や都月型円筒埴輪の透孔みたい、と思ったら、

人物の弓を持つ手の反対の手ちかくに描かれたものがあった。

鞆か!

 

双脚輪状紋、脚が右の横向き。

埴輪にも双脚輪状紋形埴輪があるが、同じ向き。

 

蕨手紋は上向きだ。

そういえば、この紋様のモデルがわらび、とは誰も断言できないだろう。

 

いろいろヒントを得たように思う。

それだけに、地震で損傷した装飾古墳の保存や記録の重要さを痛感する。

 

そして、壁画そのものは運べないからこそ、見せ方が工夫される。

今年は列島展でも装飾古墳が特集されるもよう。楽しみ。

 

 

 

図録購入。

 

展示されていた埴輪の写真がない! 表紙はともかく。その点は大いに不満だが、

なぜ購入したかというと

パネル展示埴輪の写真、

装飾古墳の写真、

展示では目を走らせただけの解説、

古墳時代全体の情報、

多数の論考、

が載っているから。

 

特に、今いちばん新しい情報は重要。

発掘や研究が進むにつれ定説は変わる。

 

そして買っておかないと、あとで後悔しそうな気がしたから。

 

論考以外カラーの123ページが1300円+税はお得でしょう。

 

ほか、ここのミュージアムショップではほかで手に入りにくい書籍が充実しています。

展示室よりショップに長居したかも。

 

  

 

混雑状況報告。

 

春休みの日曜日、けっこうな賑わいでした。

展示品が見づらいというほどではありません。回転も速い。

ただし、解説パネルが多く文章量もあるので、読むために立ち止まる時間は長め。 

 

ギャラリートークの時間中は、

1.参加する。

2.参加集団の後ろから見る。半参加状態。

3.参加集団が見ていないところを見る。

などの対応が考えられます。

 

混んでいるうえ、古代ゾーンが閉室中、どのみち時間切れ、で常設は見ず。

いずれまた来ることになるでしょう。

 

 2018/04/01(日)訪問 

   

 

◎企画展示 世界の眼でみる古墳文化

於・国立歴史民俗博物館

開催期間:201836日(火)〜56日(日)

 

     

    

  

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