ポーラ銀座ビル10周年記念展

マルク・シャガール ―夢を綴る

於・ポーラ ミュージアム アネックス

目撃談 (2019022)

 

  

色彩の魔術師、マルク・シャガール(Marc Chagall18871985)。

 

ポーラ美術館の所蔵作品から。油彩は7点。

 

《大きな花束》1978

木みたい。

画面いっぱい、恋人へのプレゼント。

いちばん初めに展示されていた。

デートは花を渡すところから?

 

 

《町の上で、ヴィテブスク》1915

画像はチラシより

 

翼のない人間も、恋をすると空を飛べる。

青い恋人たちはヴィテブスクの空を飛ぶ。

曇り空のようだが、恋人たちには関係ないか。

それとも青空は恋人たちに吸収された?

翼のある鳥は地上。恋人たちのはるか下。小さい。

屋根の形が気になった。切妻屋根の片面の角度が二段階。

 

 

《私と村》1923-1924年頃

 

牛かヤギらしき青い動物の頭の中に、乳しぼりされる動物が重なる。

帽子をかぶる緑の男は線香花火のような花を持つ。

赤い路の奥に、鎌を担ぐ男と、逆さの女。

道脇に、家々。逆さの家もある。

上下の概念を描き換えるシャガール。

 

 

《オペラ座の人々》1968-1971

 

自分の頭を投げている人がいる。

明らかに逆立ちの人がいる。

空飛ぶ黄色い鳥の尾は緑の木。

 

鳥の尾が花束のマグリット作品を思い出す。

こちらはポストカードでしか見たことがないが。

 

 

《恋人たちとマーガレットの花》1949-1950

 

本展看板作品。

恋人たちは青い。青すぎて顔が見えない。

マーガレットは黄色と白。

鳥は赤い。

かごにいっぱいの果物は、緑の葡萄と紫の葡萄と、桃? 梨? リンゴ?

テーブルクロスのチェックはオレンジ色。無造作に縦横に引かれている。奥行きはない。

窓枠は遠近法を使っている。窓の外には下弦の三日月。

夜だからこそ室内は明るい。

 

 

挿絵本『ダフニスとクロエ』(1961年刊)のリトグラフ20点。

 

《葡萄の収穫》第15

葡萄が花のよう。

 

《牧神パンの饗宴》第23

パンが鬼みたい。かわいいけど。

 

シャガールは物語の舞台ギリシャに2度取材に行き、4年以上かけて、20色以上を用いた全42図のリトグラフを完成させたとのこと。

42図ぜんぶ見たいな。ストーリーをもっと詳しく知りたい。知っていたほうが楽しめそう。

 

 

2019/10/9(水)訪問

 

シャガール作品は結構見ている。

ときどき、これはという作品に出会う。

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本家、箱根のポーラ美術館の所蔵作品はあちこちでみている。

行きたいなあ。

 

   

 

マルク・シャガール ―夢を綴る

於・ポーラ ミュージアム アネックス

開催期間:2019104()114(月・祝)

 

     

    

  

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